作編曲が終了して、いざミックス作業に入ってみると全く思い通りにならないどころか、音がぼやけたり音が埋もれてしまうなど、ひどい出音になってしまうことがあります。
そういう場合は、基本的なことができていない可能性があります。
どこを見直したらよいかということについて書いていきます。
楽器配置が悪い
楽器の配置(パン)は重要です。音が埋もれて聞こえないの対処法として一番簡単にできて、一番重要なことです。
例えばボーカル、バスドラム、ベースなどは中心に据えてあることがほとんどです。
ここで個性を出そうとして、トリッキーな配置にするのはよくないです。
確かに昔のジャズの音源などを聴くとドラムが左右どちらかに寄っていることもありますが、安易に変わったことはしないほうが、よく聞こえることが多いです。
安易にオレ流を持ち出さない
音楽作品を制作することはクリエイティブな作業です。
しかしクリエイティブということを勘違いしている人がいます。
明確な考えや経験に裏打ちされた予測などがなく、ただ何となく他人と違うことがしたいというのは、無意味です。
自分の思ったとおりの効果も出ませんので即刻やめましょう。
自分が作品のイメージにしたものと近い参考曲があると思います。
その曲をよく聞いて、楽器配置、楽器の音色、楽器編成などは極力同じ感じにして作業を進めることがよいと思います。
最初は真似から入るのです。
中音域に音が被りすぎ
迫力を出すためにギター、ピアノなどをたくさん入れてみたが音がモコモコしてしまうということがあります。
同じ音域に音が被りすぎているせいです。
1で書いてある楽器配置を見直すことと、例えばギターとピアノがあるならギターとピアノの鳴らす高低の音域の棲み分けをすべきです。
伴奏者全員が同じ音域を演奏すると、その音域の音が過多になってしまいます。
これらも自分が思い描くイメージに近い楽器編成の参考曲をよく聞いて、音域を参考にすべきです。
逆に中音域がスカスカ
よくあるのが、低音と高音に音が集中していて中音域がスカスカということがあります。
音楽を聴いた感じもバランスが悪く聞こえます。
特にピアノ、ギターなどは、中音域でしっかり弾いているが、聞き取りにくいことがよくあります。
これは聞こえないから弾かなくていいということではありません。
よく聞こえる高音域だけをしっかり作り込んだはいいが、中音域がごっそり抜けているということになってしまうのです。
そういった場合は、中音域もしっかりと作り込みましょう。
まとめ
とにかく、最初からオレ流でやろうとしないことです。
DTMをやっていると比重が作編曲に偏ってしまい、ついついミックス作業は簡単に終わらせたくなります。
しかしプロの世界ではこれらの作業を専門にしたエンジニアがいるぐらい奥深い分野です。
自分とは違う高価な機材を使っているなどの環境の違いもありますが、なるべく参考にしている曲に雰囲気を近づけられるように、自分なりに工夫すべきです。